岡山協会の事故防止講習会が100名強の参加で開催されました。
講師の救助隊員さん、救急隊員さんも10数名と多く、火事や事故があったらどうすんだろうと余計な心配をしてしまいました。
事故防止講習の話の前に少々、私の体験談を。昨年の事故防止講習会で心肺蘇生法を学んだ数ヶ月後、夫婦で北海道旅行をしたときのことです。
レンタカーで山間の雄大な自然の中を走っていました。数台前に軽トラが走っており、ゆっくり目のペースで流れています。私の前にはソロツーリング思われる中型のスクーターが走っており、首を時々振っていて疲れているように見えました。この時なんとなく危ないなと感じて、車間距離を取っていました。
信号で軽トラが右折していき、みんな一斉に加速に入った直後、3、4台前の車がソフトクリーム屋に入ろうとして、いきなり右折するのが見えました。この時、起こってしまったのです事故が。
私は車間距離を取っていたので、危ねー曲がり方と後ろから見ていました。当然、加速体制だった車は慌てて急ブレーキ。が、前のバイクがそのまま突っ込んでいくんです。1秒程の出来事だったのでしょうが、反応が遅れたバイクが急ブレーキでタイヤをロックさせ車体を左右に揺らせながら、スローモーションのように前の車の下に。
グシャッという鈍い音とともに、カウルとかウインカーの破片が飛び、人間の体ってあんな風に曲がるんだーって感じで自分でも不思議なくらい冷静に観察してました。
直ぐに110番通報(場所も知らないのに)。信号に書いてあった交差点名とソフトクリーム屋さんの名前で何とか場所を説明。で頭を打ってるように見えたので、救急車もお願いしました。
その間、後ろからきたオッチャンが無理やりライダーを引きずって歩道に…(頭打ってのに動かしていいんかよ)。またこのオッチャン、”110番通報したんか?そこに派出所があったのに”って…(観光客にそんなことわかるかよ!あとで言われた方向に言ったけど派出所なんてわかんないし)。
追突された車の方は何が起こったのか理解してないし、事故の瞬間を見たのは私達だけ。
ライダーの方は意識はあって心肺蘇生は必要ありませんでしたが、その時の会話です。 私;大丈夫ですか? ラ;大丈夫です。(人間は大丈夫じゃなくても大丈夫って言います。普通。) 私;ヘルメットを外しますよ。 ラ;はい。(大丈夫なら自分で脱ぎますよね) 私;お名前はわかりますか? ラ;○○です。ここって北海道ですかね〜?(少し記憶が飛んでるようです) 私;そうですよ。どこから来られたんですか? ラ;○○からです。事故…やっちゃったんですよね… 私;そうですねぇ。痛い所はありませんか? ラ;右手が少し(ってアゴからも血が出てるんですけど…) 後略 そうこうしているうちに事故処理車と救急車が到着し、ライダーは病院はいいって言ってましたけど、救急隊員さんに上記の会話の内容を話し検査をお願いしました。
自分でも不思議なくらい冷静な対応だったと思います。 1歩間違えば私が轢いていたんですよね。自分が加害者だったらこんなに冷静な対応はできていないでしょうね。 教訓 ・普通の人の救急知識なんていいかげんなもの。 ・大丈夫かと聞けば、誰でも大丈夫って答える。 ・意識の確認は名前など具体的なことを聞き意識を確認する。(前回の講習会の成果です) 長くなってしまったので今回の講習の要点だけ ・心臓停止から4分で脳が酸欠になる。救急車が来るまで平均6分。 当然交通状況などで、6分以上かかる場合もあります。つまり心臓が停止しているのに、ただ救急車を待っていては患者さんに障害が残る可能性が高い。
・心肺蘇生をしないと最悪、死にます。死ぬ以上にひどい事はないので、迷わず心配蘇生をやる勇気が必要。 ・心臓マッサージは心臓を動かすのが目的ではない。心臓マッサージによって血液を循環させ脳に酸素を送ってやる意味がある。 ・心肺蘇生を完全にできるのが一番だが、心肺停止している状況で、気道確保ができないなど人工呼吸ができないときは、心臓マッサージを優先する。(体内に残っている酸素を少しでも脳に届けてやることを優先)
・周りの人に通報をお願いするときは”そこのあなた119番通報をお願いします”と個人に頼む。誰か救急車をお願いしますでは、誰も通報してくれないかも。
注)心臓マッサージの位置を確認しやすくするため、ダミーさんの服は脱がしてます。
何回も講習受けてるからと言ってた人も実際にやってみると、鼻をつままずに人工呼吸してるし…。私は勤務先でも講習を受けていたので、完璧!っと自信マンマンで救助隊員さんを見ると、心臓マッサージの手の位置が違いますと(アリ?)。
何度も経験しておかないと正確な動作はできないと実感しました。
人口呼吸2回、心臓マッサージ15回が1サイクル、4サイクルが1セットなのですが、2サイクルで汗が出るほど重労働。二人心肺蘇生できる人がいれば結構な時間継続できるでしょうが、一人でやってたんでは救急車が来るまでコッチが持たんってのが率直な感想です。いつ必要になるかわかりません。みなさん一度は講習を受けておきましょう。
本職の消防士さんは、平然と正確に自信をもって動作をされていたのが印象的でした。
私の説明内容が間違っていてはいけませんので、正しい心肺蘇生の方法はこちらに
http://www.city.aki.kochi.jp/main/kakuka/25shobo/teate/sosei.htm
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